125cc前史
2021年末~2022年始の奄美群島縦断を計画した折り、加計呂麻島に奄美大島から日帰り出来ること、フェリーの発着する古仁屋でバイクがレンタル出来ることを知った。
離島をバイクで一周なんてメチャクチャ面白そうじゃないか。しかも安い。
それにEnStが高校生になったら原付くらい許そうと思っていたので、タンデムでバイクの楽しさを教える機会にもなる。
というわけで予約完了。
結果として、手頃なバイクを楽しむくらい自分にもいいんじゃないかと思えた。
「ミイラ取りがミイラ」に近い、我が家の125ccバイクが4台に増殖した前史。
滑り込みセーフ
古仁屋港のフェリー乗り場を確認してから、8:01レンタル屋さんに到着。
レンタルするのは原付二種スクーター Honda Spacy100。
直ぐ乗り出せるかと思いきや、お姉さんがレンタルについての重要事項の説明をスタート。
8:10出航なのにマジですか!?
説明終了と同時にロケットスタートするも、手袋を忘れて車に取りに戻る。
フェリーかけろま一便はもうダメかと思ったが、出航30秒前に滑り込みセーフ。
切符を買う暇なく、大人360円x2名+小型二輪を船内精算。
レンタルと思しきバイクがもう1台。
約20分で加計呂麻島・生間(いけんま)港に到着。
島を反時計回りに一周するツーリングを開始。
船着き場になりそうな海岸に小さな集落が点在する風景。
海が青く澄んでいる。
晴れているが、前日の雨で気温は低い。
南国の離島も年末にバイクで走るとかなり寒い。ジャンパー持ってきて正解。
予想に反してアップダウンやカーブが多く、上り坂では30km/hしか出ない。
軽トラに追い越してもらうほど非力。
でも濡れた路面や落ち葉で滑りそうなので、風景を楽しむにはかえって良かったかも知れない。
特攻艇・震洋 基地跡
9:10 最初のハイライトは特攻艇・震洋の戦跡。
海岸沿いの崖に横穴を掘って、震洋を格納していた。
いまはレプリカが保管されている。
幸い実際の出撃はなかったそうだ。
でも自由満喫の旅気分が一気にシリアスに。
たまたま居合わせた地元ガイドさんに、よく見学して行ってと言われた。
小笠原・福徳岡ノ場から漂着した軽石を記念に拾った。
もう一つのフェリー発着地である瀬相港を過ぎて、10:40 武名のガジュマル。
於斉のガジュマルほどメジャーではないようだが、カメラに収まらない。特に高さ方向にデカい。
自分的には今まで一番大きかった口永良部のガジュマルより桁違いに大きく、驚嘆。
実久ブルー
生間港から3時間半で実久に到着。
途中、夕日の丘から見下ろした実久も青かったが。
海が形容し難いほど澄んだ水色。これが実久ブルーか。
サンゴ由来の白い砂浜とのコントラストがキレイだった。
砂浜でサンゴや貝殻を拾っていたら、たくさんの不思議なものが落ちていた。
後で調べたらコウイカの甲だった。
脆くて、持ち帰ったら殆ど折れていた。
近所に実久神社。実久は源頼朝のいとこらしい。
海岸沿いに東進するも、あちこち通行止め。
そういうことは先に看板を出して欲しいが、ここは離島。
港で最新情報をよく確認すべきだった。
於斉のガジュマル・諸鈍のデイゴ並木
一旦、瀬相港まで戻ってから島南側の於斉(おさい)集落へ。
13:30 有名な於斉のガジュマルを見学。
ツルが降りてきて、地面に接すると根を生じて拡大する成長過程が見れて面白い。
14:40諸鈍(しょどん)集落の有名なデイゴ並木。確かにデカい。
琉球からの船はこの並木を目印にしていたとのこと。
安脚場(あんきゃば)戦跡公園
14:45 島南東端の『男はつらいよ』ロケ地・徳浜に寄って、
15:20 島北東の安脚場(あんきゃば)戦跡公園を一回り。
島の高台を要塞化するさまは、瀬戸内海の大久野島と似たような感じ。
見学コースはよく整備されており、必見。
指揮所、砲台、弾薬庫など、朽ちた戦跡は、平和な時代が長く続いたことを物語っている。
戦跡公園より大島海峡を望む。
16:00生間に到着。
フェリーを待つ間に土産に黒糖。300gで350円。
瀬相よりこっちの方が30円ほど安い。
あれ?帰りの切符が行きの料金より高い??
原付二種(270円)ではなくオートバイ(410円)となっている。
指摘して差額を返金してもらった。
年末年始は高校生バイトもいて、発券ミスに要注意。
16:30出航、16:50古仁屋着。
安く手軽に楽しめたレンタルツーリング
9時間近くレンタルして、離島の風景や見学スポットを楽しめた。
100ccスクーターのタンデムだと上り坂では非常に非力だが、気になるところで直ぐ停車できる。
ビミョーにデカい加計呂麻島は、自転車には厳しいし、車だと安逸すぎる。
海風とアップダウンをのんびり気軽に楽しむには100ccバイクで十分だった。
バイクレンタル代2750円と駐車代550円で3300円。
フェリーは原付二種で片道270円。安い。
何より、12月の亜熱帯の島の風が意外と寒いとか、ガラス越しではない美しい海とか、海風の匂いとか、を感じることの出来るツーリングが楽しかった。